環境適合型社会の構築を目指して,熱,化学,電気,バイオマスといった種々のエネルギーを効率的に変換・貯蔵し,有効利用するための基礎技術およびその工業プロセスの開発などに関して研究を行っています。
現在、世の中の多くのプロセスで有機溶媒が利用されていますが、これらは環境中に拡散して人体に悪影響を与えます。そこで環境負荷を軽減する代替溶媒が注目されています。その例として、超臨界流体(特に超臨界水と超臨界二酸化炭素)とイオン液体が挙げられます。本研究では、これらを利用した系を、反応場や分離場として利用する研究を行っています。
近年、CO2排出削減に効果的な高炉の低還元材比操業を安定継続するため高強度コークスの製造が要求されている。その一方で、良質な原料炭や鉄鉱石資源の枯渇化が進行しており、劣質資源から良質な高炉原燃料を製造する技術がますます重要となっている。石炭においては良質な粘結炭価格の上昇に連動して、枯渇危機も現実味を帯びてきており、さらなるコークス製造用の炭素資源の拡大が重要な課題である。本研究では、コークス製造過程において石炭の軟化溶融過程やガスの生成速度がコークスの多孔構造に及ぼす影響を明らかにするためのごく初歩的な研究として、軟化溶融した石炭中での気泡生成成長合一を取り扱うことができる簡易モデルを開発し、実際の石炭の粘度とガス生成速度を想定したモデル石炭についてシミュレーションを行い、実験結果と多孔構造を比較している。