紫外線の照射によりわずか1秒程度で光沢のある固い樹脂膜を形成することができるUV硬化樹脂は、エレクトロニクス、自動車、建材、ジェルネイルなどさまざまな産業に使われている。一方でUV硬化樹脂の硬化過程ではモノマー同士が複雑に組み合わされた三次元網目構造を形成しているため解析が難しく、これまで本格的な研究はなされてこなかった。UV硬化樹脂の応用範囲が今後より高度化していく中で、硬化物や硬化過程の解析の重要性は今後益々増加していくと考えられている。本研究ではUV硬化樹脂の硬化過程の解析と応用について研究している。写真はUV硬化樹脂の応用の一例であるジェルネイルと呼ばれる爪に塗るUV硬化樹脂である。
高分子材料研究室では,結晶性高分子固体の力学物性に関する研究を行っています。今日では, この材料は,我々が日常生活を営む上で欠くことのできない重要な材料の1つとなっております。特に,力学的性質を把握することは,材料設計する上で常に中心的な課題となっています。結晶性高分子固体は,エントロピー弾性を示す非晶相とエネルギー弾性を示す結晶相が混在した 高次構造を形成しており, 弾性・粘性・塑性を有する典型的な力学的非線形材料です。